電子竹林:Blog(アーカイブ)

電子竹林:Blogの2019/1/20までのアーカイブです、最新のものは→ https://zom-1.hatenablog.com

「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」

前田哲監督。筋ジストロフィーの鹿野靖明(大泉洋)は、北大医学部の田中久(三浦春馬)ボランティアたちの協力で在宅治療を続けていた。ある時、田中の恋人である安堂美咲(高畑充希)が鹿野の家を訪ね、そのワガママぶりに翻弄されるが…。難病モノっていう事だけど、お涙な頂戴なトコに行っていないのはいい、上手くまとめた感じ。しかしワガママすぎだが、これでいいのかと色々考えてしまう。それぞれの葛藤も表面的すぎるしなあ。
http://bananakayo.jp/

「アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング」-I Feel Pretty-

アビー・コーン監督。コスメ会社のリリー・ルクレアのオンライン部門に勤めるレネー・ベネット(エイミー・シューマー)は太っていて自分に自信ゼロ。ある時、事故で頭を打ったレネーは急に自分の容姿に自信を持ち、本社の秘書に応募。CEOのエイヴリー(ミシェル・ウィリアムズ)にも気に入られ、デート相手のイーサン(ロリー・スコベル)にも積極的になるが…。米国での悪評は聞いていて中盤まではそれほど悪くないと思って観ていたが、後半ダメだなあ。コメディにも社会派にも失敗した感じだ。結局のところ、自己肯定感、容姿、コスメとか色々な辻褄が合っていなくて趣旨が素直に理解出来ない。なんとなく雰囲気でラストまとめたって感じ。エイミー・シューマーはなかなかいいコメディエンヌだと思うけど。
http://ifeelpretty.jp/

「私は、マリア・カラス」-Maria by Callas-

トム・ボルフ監督。20世紀最高のソプラノ、オペラ歌手マリア・カラスの生涯を本人の声と歌、そして自叙伝と手紙の言葉で構成するドキュメンタリー…。朗読部分は「永遠のマリア・カラス」(未見)でカラスを演じたファニー・アルダンローマ歌劇場でのパッシング、METとの対立、スキャンダル、オナシスとの関係などなど、興味ない人には退屈かも。展開的にはメリハリも特にないし。個人的には結構面白かったんだが。
https://gaga.ne.jp/maria-callas/

「シュガー・ラッシュ オンライン」-Ralph Breaks the Internet-

リッチ・ムーア監督。アーケードゲームの世界に住むラルフ(声:ジョン・C・ライリー)とヴァネロペ(声:サラ・シルバーマン)。ある時ヴァネロペのゲームのハンドルが壊れてしまう。二人はハンドルをeBayで買うためにインターネットの世界へ飛び出し、レースゲームのシャンク(声:ガル・ギャドット)、動画サイトのイエス(声:タラジ・P・ヘンソン)たちと出会うが…。前作(id:zom-1:20130330#p1)に続いてなかなか良い。脚本的にはよく出来すぎていて子供向けな感じはまるでしない。リテラシー高くて子供には難しいかもしれないが、こういう良質なアニメを見られる子供は羨ましい。アニメーションとして表現したインターネットやテクノロジーの細部が面白い。パケットとかIPとかポップアップとかくすりと笑える。パロディも効いているし。全体に利権関係もよくクリアしたなって感じ。ディズニーのプリンセスもいいアクセント。
http://www.disney.co.jp/movie/sugarrush-ol.html

「アリー スター誕生」-A Star Is Born-

ブラッドリー・クーパー監督。世界的なロックスターのジャクソン・メイン(ブラッドリー・クーパー)は、ライブの帰りによったバーで歌手を目指すアリー(レディー・ガガ)と知り合い、スターへの道を歩み始めるが…。ブラッドリー・クーパー自身が監督で主演というトコに不安はあったがこれは良かった。出だしの50分の疾走感は素晴らしい。舞台を動くダイナミックなカメラは「ボヘミアン・ラプソディ」(id:zom-1:20181219#p1)を超えてる。大筋は1976年ストライサンド版と同じ展開で、後半はアレなんで印象も同じかな。ラストシーンのスター誕生ぶりはストライサンド版の方がずっと良かったと思うけど、ガガもかなりいい女優ぶり。監督で主演だと汚れ役をやりたがる傾向があるよなあ。
http://wwws.warnerbros.co.jp/starisborn/

「ブリグズビー・ベア」-Brigsby Bear-

デイブ・マッカリー監督。ジェームス(カイル・ムーニー)はテッド(マーク・ハミル)とエイプリル(ジェーン・アダムス)により誘拐され、二人の元で25年間外界と閉ざされ教育番組「ブリグズビー・ベア」だけを見て育った。ヴォーゲル刑事(グレッグ・キニア)たち警察により救出された25歳のジェームズは、両親グレッグとルイーズ、妹オーブリーと暮らしはじめ、オーブリーの友人スペンサーととも知り合い世界に慣れて行くが…。「サタデー・ナイト・ライブ」のスタッフ、監督は長編初。「ルーム」(id:zom-1:20160409#p1)みたいな設定、って社会派になりそうなトコをオフビート感溢れた展開で、それでいながら映画愛100%でハートウォーミングで感動的ってなかなか不思議な映画。オーブリーやスペンサーたちのポップカルチャーな感じがいいな。
http://www.brigsbybear.jp/

「春待つ僕ら」

平川雄一朗監督、あなしん原作。内気な春野美月(土屋太鳳)は高校入学をきっかけに友達を作ろうとするが、バイト先のカフェで偶然にバスケ部のイケメン四天王の永久(北村匠海)、恭介(磯村勇斗)、竜二(杉野遥亮)、瑠衣(稲葉友)と知り合いになる。やがて美月は幼馴染で米国留学していた亜哉(小関裕太)と再開するが…。少女漫画原作で、内気な主人公が友人作ろうと頑張って両思いだけどもう一人出てきて三角関係パターン、もう飽き飽きした設定にはうんざり感しかない。バスケのシーンも平凡。平川雄一朗監督は相性悪いのだけど(「ツナグ」(id:zom-1:20121014#p1)以外)、これは誰が撮ってもダメな気がする。ちょっとだけ面白かったのはレイナ役の佐生雪。
http://wwws.warnerbros.co.jp/harumatsumovie/