「イキガミ」

瀧本智行監督、間瀬元朗原作コミック。1000人に1人の確率で18歳から24歳の若者の命が奪われる「国家繁栄維持法」。厚生保健省の藤本賢吾(松田翔太)の仕事は死亡予告証“イキガミ”を24時間前に国繁死亡者に渡す事だった…。原作は最近全部読んだばかり。エピソードはストリート・ミュージシャン(金井勇太、塚本高史)、盲目の少女と兄(成海璃子、山田孝之)、国会議員と引きこもりの息子(風吹ジュン、佐野和真)。イジメの話は残酷過ぎるからかオープニング扱い。原作と同じで、設定の割にはドラマが薄っぺらい印象。例えばキングの「死のロングウォーク」とか、「バトルランナー」(映画はダメ）みたいに制度はともかく、そこから動き出す物語の厚みが欲しい。監視カメラの映像とか、ちょっと面白いと思わせる演出はあるんだけど、全体には平凡だった。松田翔太は主演の割には出番も少なく、終止、天知茂的に眉間にシワを寄せるだけの演技。
http://www.ikigami-movie.jp/