「2円で刑務所、5億で執行猶予」
浜井浩一。刑事政策、犯罪学、統計学、犯罪心理学の専門家による、日本の司法、その問題点、犯罪対策などなど。タイトルは売るためのモノで、内容的にはいたって真面目で参考になる話ばかり。問題は少年犯罪ではなく高齢者犯罪、昔は良かったの嘘、死刑に犯罪抑止効果はなく暴力を促進する、刑務所に入るかの犯罪の重大性は無関係、など犯罪神話の間違いを正す。刑事専門家にとって判決までに関心が集中し判決後は無関心が刑事政策の最大の問題点、調書を優先する調書裁判などなど新鮮な視点。(トラビス・ハーシー教授の社会的絆理論=愛着、忙殺、繋留、信念→犯罪を起こしやすい人=家族や学校に見捨てられ、建設的な活動に参加せず、自己投資をせず、規則は守るに値しないと考える)(ポピュリズム的厳罰化は日本、ニュージーランド、ポピュリズムに強いフィンランド)
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